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本漆と合成(新)漆塗りの違い

今回は釣りマニア向けに「漆」全般のお話から合成うるしと本漆の違いなどについて記載します。

近年若い釣り人も漆塗りの竹竿やエサ箱を使っているのを見かけることが多くなったと感じていますが、よくよく見ると「うむ・・・。つやが違う??」。
実はこれらは本漆塗りではなく、カシューや合成漆塗りで仕上げているのがあります。
漆塗りのエサ箱
「漆」は、一時期は世界中に「漆=ジャパン」と言われたぐらい日本人には切っても切れない日常品や芸術品の塗料でありました。
また、戦後の日本では、釣り竿はもちろんのこと、電話機、ミシン、双眼鏡、自転車、ピアノ、万年筆、和傘、蓄音機、時計、カメラ、扇風機などにも盛んに漆塗りが行なわれていました。
しかし残念ながら、現在では椀、膳、箸、盆、仏壇仏具、家具、その他工芸品と「釣具」の一部のみに使われているだけです。(写真は、漆塗りのエサ箱)

写真だけでは違いは分かりにくいかも知れませんが、水分を吸って固まる漆=本漆であるのに対し、シンナーなどで薄めて乾かして使う「カシュー」や「新(合成)うるし」は本当の漆ではなく、漆に似せたものが入っている言わば「ニセモノ漆」なので、見た目、材質や強度なども本物とは大きく異なっています。「漆」は、アジアのみ産出ができ、中国、ベトナムと日本が主な産地ですが、価格の関係で日本で販売されている「漆」の90%以上は中国製だと言われています。
一度使えば分かりますが、日本産の漆の質は世界一であると言っても間違いはないと思いますが中国産の漆の約10倍の価格となります。(写真は合成漆塗りの「筏竿」と本漆塗りのへら竿)
合成漆塗りの筏竿と本漆塗りのへら竿

十分に乾いて(固まって)いないとかぶれを起こす漆は「毒は毒をもって制す」のとおり、漆塗りを職とする方や漆屋さんには、長生きする人が多いと言われていますが、「ヘラウキ」を作る方は昔から短命だと言われています。
釣りマニアの方なら、一度は自宅でカシューや合成漆を使ったり、仕上げにウレタンを塗ったりしたことがあると思いますが、部屋中シンナーの匂いがとれず困ったことがあるでしょう。
数十年前までは、運動する時は「汗が出るから水は飲むな!」と言われたことが今はまったく反対だし、このシンナーと人間の寿命や病気のデータは見たこともありませんが、人間にとって間違いなく体に悪いと私は強く思っています。
「ヘラウキ」を作る方は、孔雀の羽の粉を吸引するのが原因ではなく、最後にコーディングする「ウレタンとシンナー」が体に悪影響を及ぼしているのではないでしょうか?

その他にも9000年以上も歴史がある本漆は、「防水」「防腐」「抗菌」「殺菌」効果も実際のデータで証明されているとおり、我々にとっても健康管理に重要で必要な塗料であるには間違いありません。
匠の技まで望まなければ、漆の扱い方や塗り方はそれほど難しくはありませんが、先述のとおり、漆は水分を吸って固まり、埃を寄せ付けるので、湿気があり埃を寄せ付けないための「手製の漆室」が必要です。
ホームセンターなどで売っている「檜製のボックスに蓋をつけたもの(2000円前後)」を使って、その中に濡れたタオルを入れておけば1日もすれば固まります。(気温25℃前後の場合)
塗ったものを見れば一目瞭然で、美しい色合いはなんとも言えません。

漆室
今後、伝統や芸術でもある「本漆塗り」を使った釣具がもっと世に出てほしいと思いますし、松生工房(まっせこうぼう)でも現在取り組んでいますので、今後にご期待ください。(写真は手製の漆室)

<松岡まさる(マツボンズ)の公式SNS>

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