「別に釣れなくてもワクワクする1日1回のアタリが体験できれば良い」といった釣りの楽しみ方と、「できれば多く釣りたい」「釣らないと気がすまない」という釣り人のほうが圧倒的に多いのはうなづけるし、狩猟本能であり自然でもある。
しかしながら、行っても行ってもなかなか釣れない時は、釣りのセンスがないと諦める前に、初心者でも比較的簡単に釣らせてくれる「船釣り」にぜひ行っていただきたいと願う。
そこで、今回は船釣り初心者向けにいくつかのポイントをピックアップして掲載したいと思います。（写真はマダイ/写真提供神奈川・洋征丸TEL）
まず、「船釣り」にはいろいろな種類があり、海、池、ダム、湖のフィールドで釣りをするが、「ボート釣り」とは少し異なる。
「ボート釣り」は、自らが船長となりエンジンや手漕ぎで釣り場ポイントまで運航するのに対して、「船釣り」は、船長などの管理責任者が必ずいて、安全面の確認から釣具、エサ（ルアー）や釣り方のアドバイスまでも行ってくれるのである。
また、魚群探知機等で釣れるポイントへの移動も行ってくれるなど至れり尽くせりの環境が整っており、釣りが始めての初心者でも釣らせてくれるのが大きな特徴である。
また、「船釣り」には仲間や家族だけの貸切りができる「仕立て（チャーター）船」と1人からでも気軽に乗れる「乗り合い船」がある。
次に釣れる魚についてだが、堤防、波止場、陸地からの釣りに対して「船釣り」の場合は、移動できる広範囲のポイントがターゲットなので、釣れる魚種、数、大きさが明らかに違い、釣りたい魚を得意としているお店に行くだけで手軽に目的魚と出会えるのが大変有難い。
仕掛けやエサにおいては貸し出ししてくれたり、最初から仕掛けとエサがセット料金に含まれているところもあるので、事前にあれこれと悩むことなく出かけることができる。
もちろん、現地では船長からのアドバイスも気軽に受けることができるので、初心者の方でもいろいろな面でも安心である。（写真はショウサイフグ/写真提供茨城県・日正丸TEL）
釣具と料金についてだが、「仕掛け」は釣り船でも概ね用意してあるので、まず、釣りたい魚を釣らせてくれるお店の情報を調べて、一般的な船釣り竿と道糸を巻いたリールを1セットだけ用意すればよい。
釣り場や釣り魚によって料金形態はいろいろあるが、エサ付きでも1人4,000円～15,000までが標準で、ある程度人数が集まれば、「仕立て（チャーター）船」の方が安くつくこともあるので、事前に問い合わせればいいでしょう。
以上のように「釣り公園」「釣り堀」「堤防・波止場」などの釣りでは、仕掛けの準備からエサまで各自で用意しなくてはいけないので初心者にはハードルが高いが、「船釣り」の場合は「釣れる場所」まで釣れて行ってもらえて、かつ「指導付き」なので、むしろ釣り初心者に向いている釣りである。
ぜひ、天然魚が釣れる「船釣り」を一度は体験していただければと思う。
常連でなくても一見客を歓迎しているお店がほとんどなのと予約で一杯になることも多いので、事前にお電話で予約確認されることをお勧めします。
案外奥も深いので、やみつきになるかも知れません。
尚、船酔いが心配な方は、何回か経験すると慣れてきますが、最初の頃は万全の為にも「酔い止め薬」をお忘れなく。（写真はブリ/写真提供和歌山県・戸田丸TEL）
