残暑が続いておりますが、いかがお過ごしですか。
さて、みなさんは夏の釣りはよく行かれますか?
それとも、涼しくなるまで待たれますか?
知る人ぞ知っていますが、夏は釣り人にとっては結構好シーズンなんです。
堤防、波止場釣りの大物である「チヌ/クロダイ」は夏が最盛期だし、マダコ、鮎、マグロなども真夏が一番釣れますよ。
釣りは秋がいいと良く言われますが、今回は夏の魚について、少し掘り下げてみたいと思います。(写真は福井県の金丸渡船よりチヌ)
夏が釣りに向いている自然の摂理と理屈は案外分かりやすいと思います。
例えば、春に産卵し、その稚魚が少し大きくなるのが夏です。
秋では、魚の「餌」としては大きくなりすぎています。
アジ、イワシ、その他含めて、夏の稚魚はサイズがちょうどいい大きさです。
鮎が好む「コケ」も夏の強い日差しのおかげで、「コケ」を食べて鮎が一気に大きくなり、チヌやマダコが好む「イガイ」などの貝類も夏にかなりの量で増殖します。
魚が大漁に餌を捕食するのも、この餌になるものが元気に大きく成長する夏が都合がいいわけです。(写真は兵庫県の尼崎市立魚つり公園よりアジ、イワシ、サバ、サッパ)
身近な人間に置き換えてみますと、「夏の甲子園」が分かりやすいでしょう。
「秋の甲子園」では、高校球児もさほど燃えないのではないでしょうか?
強い日差しを浴びるからこそ、なぜか人間は燃える闘志が沸いてくるようです。
これは、人間の起源がアフリカであるのと深い関係があるかも知れませんし、もちろん、魚も同じようです。
黒く真っ黒に日焼けした人は「健康」に見えますし、色白く日焼けしていない人は、不健康に見えることもあるでしょう。
これは、長い日本の歴史から、夏休みがあり、この夏に人間も元気や体力などのエネルギーを充電しているようにも思えるのです。
おそらく、恵みの太陽の恩恵を受けて、日差しを目一杯あびて、ビタミンDなどの人間に必要な栄養を体に蓄えているのでしょう。
魚も産卵などで疲れた体を回復したり、新子は大きくなる絶好の時期なんです。(写真は日本海のあみや渡船よりサワラ、後編に続く)