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自作釣具とメンテナンス・後編

よく釣具屋で売られている「○○うるし」とうたっているものは本当の「漆」でないのは、おそらくご存知のことと思いますが、材料は「カシュー系(カシューナッツが材料)」なんです。
シンナーで薄める漆なんかは古今東西ありません。

漆塗りの馬井助ウキ
漆は蒸発して乾くのではなく、空気中の水分をすって固まることを乾くと表現しているのです。
ちなみに最近「蒔絵」と表示しているが実態はビニールのシールであったりします。
食品の表示法もいいかげんだが、日本の伝統工芸の表示も同様にかなりひどくなっているのに危機感さえも感じます。(写真は漆塗りの馬井助ウキ・金箔をはったものは?万円のプレミアも)

まず、メンテナンスに必要な塗料ですが、人にも自然にも優しく強度や粘着性も併せて最強の塗料はなんといったって「漆」につきます。
「漆」を塗ったものは数千年も耐久性があり、合成塗料では到底考えられません。
よく「漆」は高価でかぶれると言われますが、「○○うるし」が10g400~500円に対して、中国産の木地呂漆なら、50gで1350円程度なので10g=270円となり、漆のほうが断然安いのです。
また、完全に乾けばかぶれることはなく、昔から使われていたお椀、お箸、乳幼児のスプーンまで漆で塗られていたのは抗菌性や保温性にも長けているからです。

次に釣具の材料の場合は、念入りな下地をあまり施さなくても、3回塗ることを前提にすれば、木地の色が透けて見える「木地呂漆」か「朱合漆」ひとつがあれば始められます。
その他、呂色漆(黒色)で色のアクションをつけたり、「朱合漆」に顔料(色の粉)を混ぜて作るのもバリエーションが広がり楽しいと思います。

材料をまとめると、刷毛、木地呂漆、刷毛洗いと薄め用のテレピン油、ホコリのたちにくい木綿のタオルまたはキムワイプがあれば漆塗りのメンテナンスも簡単にできるでしょう。
塗り方は、「刷毛塗り」「摺り(タオルなどで拭くように塗る)」の2通りとなります。
仕上げは、キムワイプなどで軽く拭けば漆本来の艶が出てきます。
漆のチューブ
漆塗りの合成塗料にない大きな特徴は、「換気が不要」であるということです。(写真は漆のチューブ。50g、100g単位で売られているのが多い。)

その他、漆塗りは薄く数回塗ることが基本で、乾く適温は25度で湿度は80%だと言われています。
密封された木箱などに濡れタオルを敷いて、ホコリが入らないようにすれば1~2日で乾いてくれます。(漆ムロと言われる。)
掲載面の関係で詳細までは書ききれませんでしたが、ネット検索で情報を収集すればいくつでも記載していますが、間違いもかなり多く載っていますので、できれば「漆屋さん」直接に質問されることをお勧めします。

漆ムロ
以上ですが、自作釣具はいったん取り掛かると夢中になって、はまることもよくありますのが、工具や材料も少しずつ揃えていけばと思います。
ぜひお試しを!(写真は自作の漆ムロ)

<松岡まさる(マツボンズ)の公式SNS>

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